生物多様性みどり賞
賞の概要
生物多様性みどり賞 とは
生物多様性をまもるためには、市民、政府、国際機関、非政府機関、研究者、民間セクター等、あらゆるステークホルダーが関わり、協力することが必要不可欠です。
こうした多様なステークホルダーが関わり協力していくために、The MIDORI Prizeは、実践、科学、政策、啓発分野において生物多様性の保全と持続可能な利用に貢献する全てのステークホルダーを対象としています。
審査基準
候補者には、以下のうちひとつ以上の要件が求められます。
選考過程
ウェブサイトからの「公募による推薦」で募集。専門委員会による一次選考後、審査委員会において受賞者を最終選出します。
| 主催 | 公益財団法人イオン環境財団 |
|---|---|
| 共催 | 生物多様性条約事務局 |
| 後援 | 環境省 |
応募方法
ノミネーションシート
参考
授賞式・受賞者フォーラム
2024年度受賞者
プレスカンファレンス・講演会
コロンビアにて開催された生物多様性条約締約国会議(CBD COP16)にて授賞式が行われました。
アーカイブ
歴代受賞者
※受賞者のプロフィールは受賞当時のものとなります。
2024年受賞者
ヴェラ・ヴォロノヴァ氏は自然保護・回復を専門とするカザフスタンの市民社会組織 ACBK の優れたリーダーです。ヴォロノヴァ氏は複数国の政府や自然保護団体と連携し 中央アジア全域における種の回復、保護区の創設、自然保護法の整備に取り組んでき ました。特に絶滅が危惧される状態までに陥っていた草原地帯の哺乳類個体群の回復 と移動コリドー(※1)の回復、中央アジア・フライウェイ(※2)の保護において大きな功 績を残しています。彼女の活動は多くの農村コミュニティの生活を改善し、環境保護 問題について次代を教育し、国境を越える移動動物の保護に貢献しています。今後 のさらなる国際的な活躍が期待されます。
- 移動コリドーとは、野生動物が移動できるよう保護された自然生息地帯。
- 中央アジア・フライウェイとは中央アジアに位置する渡り鳥の飛路。
スマック・カウサイ(良い生活の意)の創設者兼 CEO であるイサベル・アグスティ ナ・カルデロン・カルロス氏は、花粉媒介者の減少を食い止め、回復させる保護活動を 指揮する一方、地域コミュニティの社会経済的発展を推進しています。「ビーハニー・ ルート」プロジェクトはアグロツーリズムを活性化し、蜂蜜の生産と観光収入を生態系 の回復、原生植物の再植林、研究、保全に充てています。生物多様性を保全し、持続可 能な生計を支え、男女平等を推進するこの活動は、生物多様性と市民社会の双方に利益 をもたらす革新的なビジネスモデルを構築しています。
2020年受賞者
過去20年間、あらゆる生命体をDNA情報に基づき、適切な生物種に識別する「DNAバーコード」という革新的な手法の開発に取り組んできた。同コードに関する国際事業共同体を設立し生物多様性の理解に革命をもたらす研究体制を構築した。ライブラリに蓄積された生物多様性に関する情報は、1千万件以上に上り、こうした取り組みは、生物多様性の保全や生物多様性のモニタリングの一助となり、生物多様性をより身近なものとした。
COP10への参加や国際ユース会議などを通じ、同じビジョンを持つ若者たちに出会う。これを契機にクリスチャン・シュヴァルツァー氏(ドイツ 1986年生まれ)とともに、自然と共生する未来創りと若者とその組織のエンパワーメントを目的とした国際的な組織であるGYBNを創設。GYBNの一員として、能力開発やユースのエンパワーメントプログラムの指導を通じ数多くの若いリーダーや若者主導のイニシアティブを生み出し、愛知目標や条約の実施に貢献した。現在では、145カ国からなる551のユースグループや組織、活動にまで成長し、政策立案やプロジェクトの実施、生物多様性に関する意識向上などに関して互いに協力し合いながら様々な問題解決に向け、国境を越えた活動を展開している。
環境問題を解決しながら、ジェンダー平等を目指す環境活動団体を2007年に設立。「地球規模で考え、地域で行動しよう」を体現するため、地域社会を巻き込み、種子や苗の収集、苗床開発森林パトロールの組織化を図り、森林保全と再生に取り組む。養蜂業に関するイニシアティブは女性の雇用機会の創出及び持続可能な収入源を地域社会にもたらすとともに、森林火災削減に対する取り組みも行っている。森林地域の居住者の啓発のための環境教育の実践、大規模な森林再生や養蜂協同組合の組織化による能力開発にも取り組んでいる。
2018年受賞者
環境問題を解決しながら、ジェンダー平等を目指す環境活動団体を2007年に設立。「地球規模で考え、地域で行動しよう」を体現するため、地域社会を巻き込み、種子や苗の収集、苗床開発森林パトロールの組織化を図り、森林保全と再生に取り組む。養蜂業に関するイニシアティブは女性の雇用機会の創出及び持続可能な収入源を地域社会にもたらすとともに、森林火災削減に対する取り組みも行っている。森林地域の居住者の啓発のための環境教育の実践、大規模な森林再生や養蜂協同組合の組織化による能力開発にも取り組んでいる。
レバノン内戦下、母国の自然遺産を守ろうと「レバノン自然保護協会(SPNL)」を設立した。欧米の自然の保護と管理モデルは、中東地域には適合しないと考え、SPNLは伝統的な地域主体の保全システムであるHIMA(アラビア語で「保護地域」)を復活させた。これまでに、陸地、湿地、海洋生息地に範囲が及ぶ22のHIMAを設定し、野生生物生息地や牧草地、水資源の保護に貢献している。また、地域社会のエンパワーメントを推進し、持続可能な生計をもたらしている。このHIMAのアプローチは、他地域でも採用されている。
世界の生物多様性と生態系サービスの観測・分析・評価に、40年以上にわたるキャリアにおいて貢献するとともに、自然環境の保護や修復を促し、環境の持続可能性の確保にも貢献してきた。「ミレニアム生態系評価(MA)」の共同議長及び、「生態系サービスに関する政府間プラットフォーム(IPBES)」の創設議長を務め、世界的リーダー達の生物多様性に対する認識を高める上で重要な役割を果した。またSATOYAMAイニシアティブにも貢献した。
2016年受賞者
2014年受賞者
アルゼンチン学術研究会議(CONICET) 主席研究員
2012年受賞者
2010年受賞者
2010年 国際生物多様性年特別賞 受賞者